〒150-0021 東京都渋谷区恵比寿西1-34-15ヒルズ代官山202号
左:2023年3月25日 右:2023年6月27日
左:2024年11月26日 右:2024年12月24日
鍼灸は、ニキビ治療において肌の状態を改善するための優れたアプローチとして注目されています。その理由を論理的に説明するためには、腸内環境と肌の関係性、さらに鍼灸が体全体に与える影響について考える必要があります。
まず、腸内環境と肌は密接に関係しています。腸内の状態が悪化すると、腸内に有害な物質が増え、それが血流を通じて体全体に影響を与えることで、肌の炎症や皮脂分泌の異常を引き起こします。これを「腸-肌軸」と呼び、近年の研究でも確認されています。腸内環境が整うことで、肌の潤いやバリア機能が正常化し、ニキビの原因となる過剰な皮脂分泌を抑えることが可能です。
鍼灸は、この腸-肌軸に働きかける力を持っています。鍼灸による施術で睡眠の質が向上することは、多くの患者さんが挙げるベネフィットの一つです。質の良い睡眠は、体の自然な回復力を高め、ホルモンバランスを整える役割を果たします。特に肌のターンオーバー(新陳代謝)は、深い睡眠中に促進されるため、睡眠の質の改善はニキビ治療に直接的なメリットをもたらします。
さらに、便秘の改善という効果も注目すべき点です。便秘が解消されることで、腸内の有害物質が排出されやすくなり、血液を介した全身への影響が減少します。これにより、肌への負担も軽減され、炎症やニキビの原因となるトリガーを抑えることができます。
鍼灸施術は全身の血流を促進し、自律神経を調整することで、これらの効果を引き出します。胃腸の働きを整えるとともに、睡眠と腸内環境の改善を通じて肌全体の健康を底上げするのです。
鍼灸が肌の改善に優れている理由は、単にニキビそのものにアプローチするだけでなく、根本的な体の調子を整え、内側から肌を健康にする点にあります。このホリスティックな効果こそ、鍼灸の最大の魅力と言えるでしょう。
背中の経穴に鍼とカッピング
ニキビは、顔・胸・背中(肩甲骨の間)など上半身にできますね。東洋医学では、身体の上部に熱が上がり、こもった状態と捉えます。
したがって、熱のコントロールセンターともいえる背中のツボに施術をして、こもった熱を放出しやすくすることから始めます。
状態に応じて、指先のツボも使います。
この方法で、お肌全体の状態が改善し、新しいニキビが出来にくくなります。
全身への施術が効果的
「皮膚は内臓の鏡」という言葉を聞いたことがありませんか?
ニキビなど肌荒れは、内臓の不調が体の表面である皮膚に映されたものといえるでしょう。
生理前やテスト期間中にニキビが悪化するのは、ホルモンバランスの乱れ、胃腸の疲れ、睡眠不足、そして心理的ストレスが原因と考えられます。鍼灸施術で、それぞれにアプローチします。
①ホルモンバランスの調整:生理中・排卵前・排卵後・生理前にそれぞれ1回=月に4回の施術が効果的です。
②胃腸の調整:鍼とお灸で、便通を整えます。
③睡眠の改善:「鍼灸施術を受けるとぐっすり眠れる」というコメントをよくいただきます。
良質の睡眠を得ることで、体全体の修復が進み、心理的なストレスも緩和されていきます。
ニキビ本体への鍼は、
周囲から横向きに刺します
化膿したニキビには、写真のように周囲から鍼を刺すことで、中身の排出がスムーズに進みます。
施術後、しばらくすると芯もきれいに出てきます。力を加えて潰さないので、お肌にやさしい施術法です。
色素沈着した部位にも、横刺すると、回復が早まるようです。
1回 90分 | 13,000円 |
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1 ターム(4週間)4回まで施術を受けられます |
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一般 | 30,000円 |
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中学生・高校生・受験生・大学生・大学院生・専門学校生 | 20,000円 |
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第1ターム
第4ターム
第5ターム
治療期間:2023年2月〜7月 第5タームまでの20回
Nさんのリクエスト:9月からの留学までにニキビをなんとかしたい
※Nさんは、ターム(各4回)ごとに詳細なレビューを書いてくださいました。まずは要約をご覧下さい。全文は、最後に載せています。
【要約】
■肌トラブルとは無縁でしたが、大学受験のころからニキビが気になりだし、マスク生活でさらに悪化。9月からの留学までになんとかしたいと思い、鍼治療を始めました。
■鍼治療は、2~7月、20回に及びましたが、その結果には満足しています。大きなニキビは無くなり、額や頬の毛穴詰まりも改善。色素沈着も目に見えて良くなってきました。
■トーリのニキビ鍼灸治療コースで週1回の通院、プラス皮膚科で処方されたお薬(アクネ菌や黄色ブドウ球菌の増殖を抑える抗生物質)ですすめました。
■ニキビが悪化する原因が生理周期に伴うホルモンバランスの乱れ・胃腸の疲れ・心理的ストレスによるものと先生に説明され、治療に向かう心にも余裕が生まれました。
■私には、ニキビ以外にも片頭痛や花粉症、生理痛、冷え性、足のむくみ、便秘、坐骨神経痛、鼻炎などの症状も出ていましたが、鍼の相乗効果により改善されました。
■肌細胞は継続して入れ替わっていくので、自分の肌に合った治療を行えば必ずきれいになっていくことを実感しました。
■敏感肌やストレスがニキビの原因と感じる人には鍼治療がおすすめ。
(右の写真3点は、Nさん提供)
【Nさんのレビュー全文】
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■第1ターム (2023年2月3日~3月8日)
【ニキビ治療について】
ニキビの鍼灸治療コースを始めてからは、トーリに週1回のペースで通院する+皮膚科で処方されたものだけでニキビの治療を行った。
私は元々、ニキビに悩むことはあまりなかった。むしろ、「なんでそんなに肌が綺麗なの」と高校前半までは褒められることが多かった。高校生活後半に入ってから、ニキビが気になりだし、マスクによる肌の刺激でさらに悪化したように思う。ひどい時は、ニキビが顎下、首にまで出現していた。
多少運動不足ではあったものの、指摘されるような食生活ではなかったので、おそらくストレスと敏感肌が原因であるように感じている。敏感肌であるにもかかわらず、美容品をたくさん顔に塗っていたのも悪化の一因と思われる。
年齢・肌体質にもよるが、ニキビで悩んでいる若い人には、簡潔なスキンケアをお勧めする。
結局ニキビは、「目に見える体内トラブル」なので、外からどんなに高いものや巷でバスっているものを塗っても根本原因が解決されない限り、改善は期待できないだろう。
私は、しっかり診察し経過を見ながら自分に合う薬を処方してくれる皮膚科医の治療と、週1回の鍼で、体全体のバランス、そしてニキビに直接(潰すのではなく)刺激を与えることで、治りが早かったように感じる。週1回きちんと鍼治療を受けたことで、大きなニキビはなくなり、額・頬の毛穴詰まりもかなり改善された。
ニキビの原因が何かにもよるが、敏感肌やストレスが原因と感じる人は、鍼でニキビを治療することを勧める。高いブランドの化粧品を可もなく不可もない状態で使い続けるよりも、専門知識のある人と二人三脚・三人四脚で治した方が目に見えて良くなる結果に早くつながると思う。
特に女性は、生理周期やストレスでホルモンバランスが崩れやすいと思う。そのせいで健康的な食生活を送っていたとしても、ニキビができやすい人が多いと思うが、定期的なメンテナンスでかなり改善ができると思う。
【ニキビ以外の症状について】
片頭痛:私が初めて羽鳥先生のところへ伺った時、悩みの一つであった。特にストレスや肩こりが原因と思われるが、定期的な鍼治療で片頭痛に悩まされることはなくなった。
花粉症:先生に尋ねられて思い出した花粉症の存在。少し目が痒いといった症状はあるものの、去年まで悩まされていたのが嘘のようです。一切薬を飲まずに快適に過ごせている。特に、鼻づまりはほとんどない。
生理:定期的に、特に生理前のタイミングで鍼に行った時は、生理痛もほとんどなく、いつもより短い日数で終わることが多い。
冷え性:私は極度の冷え性なので、鍼を打ってから数時間は改善されるが、持続的な改善はできていない。
むくみ:受験を機に、座りっぱなしで足がむくみやすくなり、血行がさらに悪くなったが、鍼をすることで、溜まっていた水分を出しやすくなった。
1ヶ月のコースで良い効果が出て何よりです。色素沈着が落ち着くまで施術を続けていきましょう。Nさんが書いておられるように、鍼治療でニキビ以外の症状も改善が期待できます。
■第2ターム(2023年3月25日~4月15日)
【ニキビ治療について】
ニキビを治したい一心で様々なスキンケアを試したが、一切の効果を得られなかった私のニキビであった。私の場合、ニキビの鍼治療を始めてから、悪化することは一切なく、今の主な悩みは色素沈着である。
何がニキビの原因であるかを突き止めることが一番重要であるが、洗顔し過ぎと保湿不足もニキビ悪化に作用することに最近気づいた。できてしまったニキビも、自分で触らず、鍼治療した方が芯の出も治りも早い。
【ニキビ以外の症状について】
生理
生理2、3日前に鍼にいけた日は、経血の量が少なく生理痛が軽く済む。生理前になると大きなニキビができていたのも、少しの肌荒れ収まっている。
背中のニキビに鍼とカッピング、胃腸の調整、生理周期毎の鍼など、施術を重ねていくと、肌も整ってきて、新しいニキビはあまり出なくなりました。これからは、色素沈着への対応がメインになります。
■第3ターム(2023年4月21日~5月12日)
【ニキビ治療について】
大きなニキビはできなくなり、肌がとても綺麗になった。コンシーラーで隠れるくらいまで色素沈着も薄くなった。朝夜ビタミンが入ってるパックを欠かさず行ったが、鍼をした後はより浸透力が感じられる。気になる毛穴詰まりもほとんどなかった。3タームの内3/4回は、色素沈着を除いて気になるニキビはほとんどなかった。
しかし、生理前になると、生え際付近鼻下背中にニキビができた。生理はとても軽く経血量も少なかった。
【ニキビ以外の症状について】
便秘
小さい頃から便秘に悩ませられていたのが嘘のよう。便秘はどうですかと聞かれない限り、便秘について考える必要がないくらい、きちんと出ている。
坐骨神経痛
以前から悩んではいたが、今回直接鍼を刺して電気を流した。施術中は辛いが、施術後すぐに効果を感じられ、次の週末まで効果があった。帰り道からとても腰が軽くなった。毎週の継続でかなり改善される気がします
鼻炎
寒暖差で朝詰まるようなことはあったが、風邪もひかず花粉の症状もほとんどなく調子いいです。
冷え
変温動物のように気候に左右される私の手足ですが、鍼を行った後は暖かいですが、やはり冷めやすい。
むくみ
今月はむくみ、あまり気になりませんでした。ヒール履いたあとは浮腫むこともありましたが、日常生活、生理前ともに浮腫に悩むことはなかった。
■第4ターム(2023年5月19日~6月9日)
【ニキビ治療について】
生理前にできるニキビ以外に悩まされることは、なくなった。鍼の持つ効果に加えて、皮膚科で処方されたニキビの薬もしっかり塗っているので相乗効果か、色素沈着も目に見えて改善されている。
生理前は、⓵生え際付近の頭皮ニキビ⓶背中ニキビ出現(しっかり洗い、背中にも薬塗っているものの…)⓷鼻・口周りのしこりニキビ はどうしても出てしまう。
しかし、鍼に短いスパンで通っているとニキビが化膿・炎症化する前に鎮めることができ、変な圧力で潰すより効果的、綺麗に芯を出すことができる。
治療開始後の写真と見比べても目に見えて効果が実感できる(私の場合は2ターム目以降から)
ちなみに、食生活などは治療開始前後共に変わっていることは特にない。
ファンデーションで隠さずとも(私的には)気にならないまでに、色素沈着が薄くなった。
【やめたこと】
*頬の毛剃り(敏感肌が刃に反応するため)
*毎日泡洗顔→オイルクレンジングのみ
*ニキビ用拭き取り(ただただ乾燥するだけ)
【ニキビ以外の症状について】
ニキビがおさまってきたので、坐骨神経痛の治療にも力を入れられるようになった。3ターム目から徐々に始め、4ターム目では足がだるいような症状はなくなった。
毎回、辛い時は鍼の後にすぐ効果を感じることができる。治療中は辛いが(しっかりツボに入った状態で、電気をするため)帰りの足取りが軽くなる。辛くない時でも、治療を継続してきたので症状が出にくくなったように感じる。
Nさん提供の写真です。左:第1ターム開始 右:第4ターム終了時
週1回の通院4ヶ月で、ニキビ痕の色素沈着が落ち着いた様子がわかります。
■第5ターム(2023年6月20日~7月17日)
【ニキビ治療について】
一番強調したいのは、鍼治療や皮膚科の処方薬を継続することである。
ニキビ肌になった原因を自分なりに突き止める。具体的にいつからなのか、生理の前後など特定の周期で肌が荒れてしまうなど、を自己分析しておくことも大事であると考える。
【結果的に効果があったもの】
私は、ニキビ・ニキビ痕に効くとされているもの(高いものから薬局で手に入るもの)をかなり試したが、皮膚科と定期的な鍼治療で結果的に改善した。高校2年ぐらいからホルモンバランスの変化もあってニキビに悩み出したが、その後コロナによるマスク生活・受験による精神的ストレスが拍車をかけたと個人的に考えている。
トラブルのなかった時期から食生活は特に変えていない。ただ、小麦粉の摂取には気をつけている。
第1タームを始める前は、肌が綺麗な人が使っている物を真似して試したが直接的効果はなかった。インフルエンサーの人は美容治療に毎月何万、何十万円もかけているし、元の肌状態が違うので、彼女たちの卵肌は高額美容医療をしている上に成り立っていることを忘れない方がいい。
私も一刻も早く肌荒れ改善をしたかったが、ニキビ肌は敏感肌の人に多いと思うので、沢山試すほど肌が安定しなくなる。そのため、ニキビ治療コースをはじめてからは、鍼と皮膚科の処方薬で対処するようになった。いずれも即効性があるものではないので、根気強く継続するしかないが、徐々に肌荒れは治った。
肌細胞は生きているかぎり生まれ変わっているので、自分の肌に合った治療を行えば綺麗になります。
ニキビ肌の人は毛穴が詰まりやすくなっていて、ニキビができていない箇所も毛穴が詰まっているそう。いろんなものをつけるより、クレンジング・洗顔(洗い上がりがしっとりするものがおすすめ)で肌を清潔にした上で、しっかりと保湿して、ニキビの薬を塗ることでニキビ改善が期待できると思う。
【どうしても潰したくなるニキビ】
ニキビを無理に潰すと、色素沈着・クレーターにつながったりして、治りが悪くなる。下手に自分でやらない方がいいのはわかっていても、どうしても潰したくなるが、我慢して鍼治療を受けることをおすすめする。
ニキビ鍼灸治療コースのいいところは、毎週行けること。そして、肌へのダメージが少ない状態で膿・芯を出すことができて、治りが早いこと。
【余談】
皮膚科で、生理前後のニキビをふせぐのに塗る薬だけでは難しいためピルを勧められたが、副作用が気になったので漢方薬を始めた。現在は、生理前後以外ニキビには悩まされていない。
鍼治療を始めてから、ニキビの原因が生理周期にともなうホルモンバランスの乱れとわかっているだけで、心にも余裕ができた。
★4・5月の特別営業日
4月29日(火㊗️)11:30-19:30
5月5日(月㊗️)11:30-19:30