「顎関節症」は、昔はかみ合わせの悪さが原因と考えられていましたが、現代では「多因子病因説」が有力のようです。
実際、「顎の不調は噛み合わせが原因と診断されて、歯列矯正をしたけれど、症状が改善しなかった」という方もいらっしゃいました。
様々な要因が積み重なって、その人が本来持っている顎関節や顎の筋肉の耐久度(あるいは強さ?)を超えると症状が出現するという考え方です。
その要因とは、例えば、
元々の顎関節や顎の筋肉の構造的な弱さ
下顎を転んでぶつけるなどの外傷
かみ合わせの悪さ
精神的緊張、不安、気分の落ち込みなどで、筋肉の緊張が持続し、筋肉や関節に負担がかかる
日常の行動要因
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歯列接触癖(上下の歯を持続的に接触させる癖のこと。何もしていないときは上下の歯は離れているのが正常。上下の歯が接触する程度でも筋の緊張・疲労が生じると言われています。)
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携帯やスマホの長時間操作
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姿勢不良:頬づえ、うつ伏せ読書など
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食事のときに片側で噛む癖
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歯ぎしり
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食いしばり
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睡眠時の枕の高さや姿勢
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コンタクト系のスポーツ
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歯科治療で長時間の開口
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楽器演奏
なども含まれます。
こうしてみると、なんだか、誰でも当てはまりそうな気がしてきますね。